ビラーンの医療と自立を支える会(HANDS)


チボリ町スフォ、フィタク村簡易水道建設と衛生指導
国際ボランティア貯金寄付金配分

2007年10月報告A
 9月のスフォ村、フィタク村はまるでお祭りのようでした。というのは11キロメートルもの水道パ
イプを男性たちが水源まで運んだからです。女性たちは炊き出しを行い、住民全員の協力体
制です。
 肌を切るコゴングラス、行く手を阻む樹木(だからこと豊かな水源があるわけですが)。子ども
の健康と自分たちの農業の未来がかかっているからこそできた重労働です。

 その後水源の泉をコンクリートと金網で保護し、取水口を建設し、パイプをつなげていきまし
た。10月11日付の現地からのレポートでは、パイプとパイプの結合部の再チェックを行ってい
るところだそうです。チェック後パイプは住民男性たちによって埋設され、11月に村内中心部へ
通水、12月村内支線パイプ敷設、1月水飲み場建設、蛇口取り付け、と続きます。水道受益者
組合も結成され、ふんだんに水を使える日が待ち望まれます。

2007年10月報告@
「本当にインプリメント"implement"されるのですか?」
 ゼネラルサントス空港より車で1時間。途中から急峻な山道を走り、チボリ民族の住民が住
むフィタク村に着きます。国際ボランティア貯金寄附金より頂いた配分金で、こことスフォ村に
水道を引くことになり、事業の視察をしてきました。とはいっても水源は11キロメートルも先の更
なる山の中の泉で、歩いて4時間以上かかるそうです。水量が豊富で飲用に適した安全な水の
泉は、そんなに遠くまでいかないと見つからないことに驚きました。 

水汲みをする
チボリ民族の少年
 
昨年、看護師のジョジョから「乳幼児の罹患・死亡数が多い村がある。原因
は水がなく、雨季のたまり水を利用しているため」という話を聞きました。乳
幼児にはたまり水を煮沸して与えるよう指導しているそうですが、それでも
下痢や皮膚の疾患の患者数は減らないそうです。当会としても「治療より予
防を」という考えから、この水道事業を支援することに決めました。

 住民集会では、お話ししてくださったコミュニティリーダーや役員からの「多
くの子どもたちが水質の悪さに苦しんでいる、亡くなる子どももいる」「悪い水
のせいで病気になる」「お金がなく、医者に行くどころか街に行くこともできな
い」「バランガイに何度も訴えてきたが水道を作ってくれない」という訴えとと
もに、"implement"という単語を何度も耳にしました。"implement"を辞書で
引くと「約束を履行する、実行する」となっています。フィタク村とスフォ村の
住民は選挙前だけやってくる候補者たちの「自分に投票してくれれば水道を
作るから」という口約束に翻弄され、裏切られてきたのです。その経験からう
まい話に慎重になっているのでした。
 
 特にスフォ村の住民集会の質疑応答では、次のようなやりとりがありました。

【質問】事業がインプリメントされなかったらどうするのですか?(住民男性)
【回答1】皆さんの協力が必要です。協力がなければ事業は終わりません。(CMIPスタッフ)
【回答2】日本からの助成による事業は、期限通り実行されなければなりません。(CMIPディレ
クター・ノノイ神父)

ここで盛大な拍手。そのときは「なぜ拍手?」と不思議な印象を受けたのですが、住民たちの
実情を考えれば切実な質問であり、ずっと待っていた答えだったのです。

 1ヶ月後、進行状況の確認に村を再訪しました。この間、ダバオ市で購入した丈夫な水道パ
イプ11キロメートル分が届き、住民たち自身で水源まで運びました。パイプはたいへん重く重
労働だったはずです。しかし実際に資材が届き、事業がインプリメント/実行されることを確信
したからでしょうか、住民のリラックスした明るい笑顔を見ることができました。


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